2009-02-01から1ヶ月間の記事一覧

3年ぶりのガザ、人生

(私の追ってきた、個人をご存じの方へのご報告)行きがけには、UAEのHusseinと短時間だがお茶をした。UAEにいると、彼は外国人。言いたいことも言わずに過ごす必要がある。ガザで撮影した映像を送ってくれ、と頼まれて以前郵送したら、中身をみた当局…

二つの顔

欧米人になんかなりたくない、アラブ人にもなりたくない。勿論、ユダヤ人にも。 それが、パレスチナ/イスラエルのみに絞って報道してきたこの8年で一番強く心の中に抱いてきたことである。パレスチナ人は、日本人に良いイメージをまだ持っている。だが、ど…

パレスチナとは、何処か

かつて数多くの死者を出した、ガザ南部のイスラエル検問所のあった場所。入植地がなくなり、画面奥に海が見える。 2/24,西岸トルカレム近くの検問所 比較的緊張感はなく、イスラエル兵がパスポートや身分証を確認することはなかったが、同場所について…

帰国当日、空港から直行で以下のイベントに参加します。

『週刊金曜日』PRESENTS vol14 in ASAGAYA/LOFT Aパレスチナの慟哭 イスラエルの総選挙で、ネタニヤフ元首相が率いる右派政党「リクード」が勝利した。 ネタニヤフ氏は、パレスチナ側に約1300人もの死者を出したガザへの攻撃について「まだ不十分だ」と批判…

Japan and Gaza/戦場ジャーナリスト’09―30―

パレスチナとは、何処か

西岸では、緑の季節が間近に迫ってきた。まだ、花が咲き乱れるというようではないけれど、 一面が緑の下草で覆われ始め、ぽつぽつと、黄色や赤いそれが目につくようになった。 ちょっと前までは、何処か暗いイメージだった頻繁に訪れてきた街も、商店には品…

心の、隔離

ちょっと、おさらい。(理由は、これまで書いたものの中に。はっきり示されていないことや、 解らない場合は、聞いてください。より専門的な観点でご意見、ご見解があれば、 教えていただければ幸甚です。)○イスラエル経済に役立つ、と考えられること、いく…

真似をしろ、抜けるものなら抜いてくれ

雨に濡れた、科学の教科書。イスラエル軍に壊された家の跡地にて。 同じ場所の掘っ立て小屋。 ブログなんてものは、やりたくなかった。仕事で戦えない人間が、安易な手法でものを 語っても、そこには取材をお金で買うという最小限のリスクも受け手は負わず、…

何もしないのが、何かすること

もう7年も前のこと。停電でロウソクをともした難民キャンプの小さな部屋で、 知人の誕生パーテイをしたことがある。20前後の男ばかりであるが、ケーキを買って、 歌を歌って。今回の<戦争>でのことではないが、その家は壁が残されているだけで 破壊され…

講演は、だるい

しつこいようだが、勘違いも甚だしいような状況が聞こえてくるので、 再度、一言。(にしては、長いか)ちょっと前にも書いたが、ガザから見えてくる今は、ロシアン・ルーレットのように 踊らされる人々。決して、皆が、死に直面して悲惨な目にあっているの…

諜報

先ほどある種の確信ができたので、裏が取れる類の問題ではないが多少書いておく。 見ての通り、大規模の作戦が行われていないだけで、ガザでは連日爆撃が行われ、 死者も出ているが、 (それがパレスチナ側からの武力行使があった後であっても、軍事占領・統…

速報

今日も、ラファという町で同じキャンプ、トンネルの近くにいると、ちょっと前に空爆が あったと子供が騒いでいる。 同じカフェに行くと営業していないのに、若者が15人ほど。皆、空爆を恐れ、 顔が割れることを嫌がって撮影は拒むが、話は弾む。 と、また…

手法

ラファのカフェ 6年前には、辺りはキャンプの家々が密集していた。今は、瓦礫の山と、爆撃されたトンネルの入り口後と、砂地。 これで5回。 最初は、最初の回は、近くに行ったときに知人と歩き、近づいてきた人々に話しかけ、 前回もパレスチナ人の知人と…

携帯電話の写真

ハンユニスで、今日は葬式があった。たまたま病院を訪ねたとき、数時間前に行われた 葬儀の話を聞いたが、前に書いたラファでの爆撃と同じタイミングで、ハンユニスで 落とされた爆弾で負傷した男性が、昨日なくなったらしい。 反イスラエル抵抗組織のメンバ…

10年余年の歳月

ガザのモダンなカフェ。コスタリカやグアテマラといった産地別のコーヒーやデザート、軽食を提供。ワイヤレスでインターネットも使える。(ガザ市)こんなにリラックスしてこの街を歩いたのは、初めてであった。12年前に初めてガザを 訪れた時に滞在したの…

爆撃と、危険

ガザ最南端の町、エジプトとの国境付近を知人と歩いているとき、イスラエルの戦闘機が 比較的近くを爆撃した。現場に行こうか迷っていると、 また一発、前のものより近くに。 今度は、現場をみなければ、と、国境付近の見渡しの良い場所に出ると、さらに一発…

娘たちへ

「こんな殺され方をされて、 良いわけない」 休養日にした今日、知人とトルコ・サウナに入ってから帰ってくると、部屋をシェアしている 日本人写真家が、厳しい顔で話してきた。 彼の取材なので内容は触れないが、どうにもならない話であった。その後、二人…

イスラエルと、ファタハ

写真 半壊した家の中の壁に書かれた、ヘブライ語の文字 写真 イスラエル軍によって荒らされた畑に転がっていたトマト。付近には、 ごみの山になったビニールハウスの残骸が、積み上げられていた。 昨日の農村取材の補足。 ファタハ関係の兵士4人が、イスラ…

イスラエルは、もう許容できない

「イスラエルと共に。Hi」余り、記事の題材には取り上げられないが、イスラエルとの国境に近いことで、 これまでも何度か激しい攻撃を浴びてきたことで知られる村を訪ねた。 今回も、白リン弾を浴びせられた可能性が高い、と見られている。 その、破壊され…

ご案内

3/7に、ハーバード大学のガザ専門家、サラ・ロイ氏の一般向けの講演会が行われます。 以前、私主催で招聘を企画していましたが、今回は、東京大学が招聘元。 アカデミック対象の研究会が多い中、京都で一回、東京で一回、 一般向けの会があります。今回の…

禁煙

今、ガザではたばこの吸い殻が減っている。それが、道路を綺麗に見せる一つの 要因かもしれない。 簡単な話、まず、封鎖で皆経済的に厳しいために、高価なたばこを止めていくようだ。 そうなると、「体に悪いから」などとまことしやかに語り出す。 いずれに…

帰ってくるな

今日も南部に行き、大都市ハンユニスに行ったが、かつての入植地跡地が大学に 利用されていたり、巨大な壁の一部が残っていたりした。 壁や、検問のあった所にすうっと近づけることがなんとも微妙で、すぐには体が 対応しにくい。 一方、今回のではないイス…

ジャーナリズムや、NGOのやるべきこと

そろそろ、日本人ジャーナリスト他の外国人プレスも減り、居心地が良くなってきた。 一方、毎日のように旧知の知人、新しい知人から声を掛けられ、 彼らの話を聞きながら、イスラムが素晴らしい、イスラム教徒になれと誘われ、 ご飯を食べているうちに一日が…

冷めた目線

] 1.ガザ南部、エジプトとの国境付近 手前にある金属は、以前は約8−10mのフェンスだった。画面奥に、数年前の姿が 伺える。画面左側にあるテントの中に地下トンネルの入り口がある。 2.エジプトとの国境線沿い。不発のものではないだろうが。 「境界…

戦争の序章

薬莢を持つ少女。 現場視察に訪れたパレスチナ人が、写真を撮るために、少女に、付近に落ちていた薬莢を持たせていた。(2/4) 確かに、壊されてはいる。速報は出来ないし、他のジャーナリストも多いので、特に激しい攻撃を受けた場所には行っていないが…

ガザのFirst Impression

無事にガザに入り、ぶらぶらしながら声を拾っている。確かに、街は比較的綺麗で、 武器も余り見ない。この状況なのに、レストランたカフェは通常と同じように開き、 治安も良いようだ。 が、ファタハの支持者などの複雑な環境、タクシードライバーが、現地の…

ガザへ

「ちょっと、こっちへ来なさいは、プレスでしょ」オーストラリア人だという60歳くらいの初対面の女性が、ホテルでインターネットを してると背後から声を掛けてきた。ベランダに連れて行かれてみると、 下に、退去してイスラエル兵がいる。良くある、非番…

お知らせ

パレスチナ・ライブラリーと題し、『世界』へ寄稿した原稿を下記に掲載しています。 http://librarypalestine.web.fc2.com/hamas01.htmlタイトル下のヘッダ部にもリンクをしておきます。(管理)

国境のばか、とエルサレム

兵士 文中にある、ホテルから見た光景。(2/1) 昨晩アンマンで一泊し、朝早くタクシーで国境に向かった。運転手は珍しくヨルダン人で、 (ヨルダンの人口の半数以上がパレスチナ系で、ヨルダンは難民にも国籍を与えている ため、タクシードライバーなど…